2010年05月27日

高橋洋一の民主党ウォッチ 量的緩和なぜやらない 日銀の「本業」とは何か(J-CASTニュース)

 一般にノーベル経済学賞といわれるが、正式名はアルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞という。残念ながら日本人の受賞者はまだいない。授賞式などは他のノーベル賞と同じように行われているが、ノーベルが遺贈したものではなく、スウェーデン国立銀行が設立した賞である。

 スウェーデン国立銀行はスウェーデンの中央銀行で、日本の日銀に相当する。世界最初の中央銀行として知られ、1931年にスウェーデンを襲った危機に対して、インフレ目標を導入し、大恐慌からいち早く抜け出たことで有名である。そうした歴史と伝統であろうか、国民は経済学を信頼しており、ノーベル経済学賞の創設にもつながっている。ちなみに、今ユーロ圏はギリシャ問題に苦悩している。ユーロ圏の国は、共通通貨で広い市場を享受できるが、一方で金融政策を失うことにもなる。こうした事情から、スウェーデンは、イギリス、デンマークなどとともにまだユーロ圏に参加していない。

■経済学を学んでいる学生ならおなじみの計算式

 そのスウェーデンもリーマンショックに見舞われた。スウェーデン国立銀行は、消費者物価指数で年率2%プラスマイナス1%のインフレ目標をとっていた。ホームページには、温度計でインフレ率が示されており、1%以下は「寒い」青色ゾーン、3%以上は「暑い」赤色ゾーンになっている。スウェーデンの消費者物価指数は、リーマンショック以降急速に低下し青色ゾーンになり、2009年4月から11月までにマイナスにまでなった。しかし、リーマンショック以降、スウェーデン国立銀行は、ただちに非伝統的金融政策(ゼロ金利と量的緩和)に踏み切った。バランスシートの規模をそれ以前の3倍以上にした。そして、10年2月、1.2%とインフレ目標の範囲に戻り、今でも維持されている。

 当時、スウェーデン国立銀行のステファン・イングブス総裁が行った説明はとても簡単だ。彼は、

  貨幣数量式 M(貨幣ストック)× V(流通速度)=P(価格)× Y(生産量)

を描いた。これは、大学で経済学を学んでいる学生であればおなじみのはずだ。

 そして、非伝統的金融政策の効果は、いろいろな人がいろいろ言うが、この式の通りでいい。危機になると、流通速度は小さくなる。それでも、価格が下がらないように、また生産も下がらないようにするためには、貨幣ストックを増やすしかない。ノーベル経済学賞のスポンサーの中央銀行の総裁が学生のような説明をするのかと、私はとても驚いた。彼の説明はそれと、「海外の中央銀行もやっているからやろう」だけだった。

 かつて、日本でも、このような説明をした経済学者がいたが、多くの学者から、そのような単純な貨幣数量説(英語では貨幣数量「理論」quantity theory of moneyだが、なぜか日本語では「説」と訳す)を信じているのかと冷や水を浴びせられた。

■量的緩和はマクロ経済効果がない。が日本の定説

 そして、今では、量的緩和はマクロ経済効果がないというのが、日本での定説だ。それは、日本銀行の白川総裁が公言しており、日本のほとんどの経済学者はそれを受け入れているかのようだ。そして、ほとんどの金融関係者は、「日銀は一生懸命金融緩和したのにデフレは脱却できなかったのだから、量的緩和は効果がない。他の構造問題に取り組むべきだ」という。

 この意見は本当か。イングブス総裁が言及していた米、英、そして日本を加えてデータを見てみよう。リーマンショックのような世界に同じショックがあると、あたかも社会実験のような環境ができ、各国の政策対応の差が経済パフォーマンスの差になるので、政策効果が計測できる。データを見ると、量的緩和をやらない日本の物価(予想)の戻りは各国より遅い。この事実から、各国の量的緩和の効果が計量的にわかる。技術上の話を省くが、ほぼ同額比較のイメージで、日銀は10兆円拡大で0.15%、米国のFRBは1000億ドル拡大で0.09%、英国のイングランド銀行は1000億ポンド拡大で0.5%、それぞれ物価(予想)を押し上げることができる計算になる。

 さすがノーベル賞のスポンサーになる中央銀行の総裁の言うことは違う。一方、日銀は量的緩和という本業をやらずに、経済成長を促すための新貸出制度と称して政策金融のまねごとをやって、国民の目をそらそうとしているのではないか。それに騙されるマスコミも情けない。


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2010年05月14日

<退職強要>入社9日で 労働審判申し立て(毎日新聞)

 大学院を修了して4月にベンチャー企業に就職したばかりの男性(24)が、電話応対のミスなどを理由に退職を強要されたとして、社員の地位確認と3年分の給与支払いを同社に求める労働審判を東京地裁に申し立てた。男性は試用期間中の入社9日目に退職届を書かされたという。

 申し立ては4月26日付。申立書などによると、男性は大学院在学中の昨年5月、神戸市に本店を置くITコンサルタント会社に内定。4月に入社し東京本社に配属されたが、社内試験の成績や電話応対の仕方を理由に「落ちこぼれ」などと大声で叱責(しっせき)され、反省文を連日書かされた。

 9日夕、男性を個室に呼び出した上司は約2時間にわたって「給料だけもらって居座るのか」と迫り、自己都合を理由とする退職届を書くよう指示した。

 男性は「反省文を突き返されたり怒鳴られたりの毎日で身も心もぼろぼろだった。反論しても聞き入れてもらえず、あきらめて従うしかなかった」と話す。今後は福岡県の実家に戻って就職活動を再開する予定だが「入社直後の退職が採用に悪影響を及ぼすのでは」と不安を漏らす。

 代理人の吉原政幸弁護士も「密室で圧力をかける行為などは明らかに違法。男性は新卒という就職機会を逸することになった」と批判する。これに対し同社は「コメントすることはない」としている。【市川明代】

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2010年04月29日

拙速な政治主導、問われる政策立案能力 子ども手当混乱(産経新聞)

 子ども手当をめぐり、兵庫県尼崎市に住む韓国人男性が、養子縁組したと称する554人分を申請しようとするなど制度の混乱ぶりが露呈している。こうした事態は当初から予測されていた。子ども手当の審議時間は衆院でわずか14時間。民主党のマニフェスト(政権公約)に記述された政策だが、そもそも少子化対策として人口増に有効なのか、それとも経済対策なのか。政策の基となる思想的な背景や必然性、有効性など根本から議論を尽くしたとは言い難い。

 夏の参院選に向けて実績作りを急ぎたい民主党の思惑から、政策立案は性急だった。審議会などに諮るこれまでのやり方も「政治主導」の名の下に否定され、従前からあった児童手当の制度を下敷きにする安易な手法が取られた。

 この結果、制度施行時に予測される混乱など具体的な想定が不十分で、成立直前に齟齬が次々に噴出。例えば、海外に子供が大勢いて、日本で働く外国人が支給対象となる一方で、日本に子供を残して海外に赴任する日本人家族は支給対象から外された。こうした理不尽にも「児童手当がそうなっていたから」(厚労省)と前政権への責任転嫁で済ませ、意に介さない回答が目立った。児童手当と子ども手当とでは予算の枠がそもそも違いすぎるなかで、財源の議論も不十分だった。

 通常、行政の窓口対応を均一にする準備のために不可欠な「周知期間」もゼロに近かった。ほとんどの世帯に波及するこれほどの施策を3月に可決して6月には「支給」する性急さに加えて、混乱に拍車をかけているのが厚生労働省が外国人の養育状況の確認を厳格にするために出した「局長通知」だ。

 これまで、海外の子供とメールでやりとりしていれば児童手当の支給対象になっていた自治体もあった。子ども手当の支給にあたっては「子供との面会を年に2回課す」などの新条件で全国の窓口対応を統一する−という通知だが、その場しのぎに批判回避のために出された印象は否めない。

 子供の養育を確認する書類の書式が国によってバラバラで、書類そのものがない国もある。提出された外国語の証明書類の真偽をどうやって確かめるのか、といった課題も残る。「政策の体をなしていないデタラメなばらまき策」(自治体関係者)といった声も聞かれる。(安藤慶太)

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